設立趣旨
ヒトの動作・行動は、直立姿勢を基本としており、この点で他の動物と大きく異なります。ヒトの身体の根源的かつ本質的な特徴は、この直立姿勢を維持するための構造・機能にあるといっても過言ではありません。また、それを基本として多種多様な姿勢をとることも、ヒトの大きな特徴であるといえます。このような姿勢の構造・機能は、遺伝や加齢による影響を受けることはもちろんのこと、自然環境や働きかけた環境に適応し、変容します。さらに、姿勢は文化の重要な部分に関係するとともに、その影響を強く受けます。それゆえ、姿勢について能動的に学習し、トレーニングすることがなされてきました。 これまでヒトの姿勢については、さまざまな学問分野において検討がなされてきており、得られた知見がそれぞれの分野で集積されています。ヒトの身体的諸特徴の生理学的解明を目指す生理人類学領域において、関連する学問分野で得られた知見(仮説やモデル等)についておおいに議論し、系統的な構築がなされるならば、ヒトの本質的な特徴に迫ることができると確信します。さらに、得られた事柄を活用して、身体の機能向上を図るならば、生活の質の向上をもたらすことができると考えられます。 日本生理人類学会の沿革にも挙げられている諸研究分野(人類学、生理学、運動学、体育学、人間工学、心理学、医学、看護学、農学、家政学、環境科学、生活科学、建築学、材料科学、芸術・デザイン学等)の多くの方々のご参加とご提案を期待します。
事務局
部会長:国田賢治(札幌国際大学) k-kunita@ts.siu.ac.jp (@を半角にして下さい)
お知らせ
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