日本生理人類学会「倫理原則」

 

2021年10月19日理事会承認

 

 日本生理人類学会として、ヒトの「生理的多型性」、「環境適応能」、「全身的協関」、「機能的潜在性」、「テクノアダプタビリティ」をキーワードとして幅広い分野と多岐に亘る研究により、健康問題、生活環境問題、生活の質の向上に関する問題など様々な分野に関して大きな社会貢献をしてきました。そして多くの生理人類学を研究する者は、その時代に即した研究方法を用いて、対象となる人達の人権に対して、十分なる配慮を踏まえて研究を行ってきました。
 ヒトを対象とする生理人類学分野の研究を今後ともさらに発展させ、社会貢献に導くためには、ヘルシンキ宣言に準拠し、時代の変遷に応じて対象者の人権の保護、研究における十分な倫理面に関する対応が必要であります。なお、研究を行うには、プライバシーの保護を含む個人情報及び個人識別情報のデータの取り扱い及びその処理が、十分な管理の下で行われる必要があります。

 2021年現在、生命・医学系指針が適用される研究について、ゲノム指針及び医学系指針の適用範囲に、医学系以外の領域で行われる研究(工学系学部の医工連携による研究への参画や、人文社会学系学部が人類学的観点から行う研究など)も含むことに留意し、「人を対象とする生命科学・医学系研究」として、定義が新設されました。従って、文理を問わず、これまで以上にヒト及び人を取り扱う研究領域に対して、倫理面への対応が求められています。

 以上から、日本生理人類学会の会員は、文部科学省、厚生労働省、経済産業省が提示する「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」(下記リンク)を十分に理解した上で、所属機関における各種倫理委員会の承認の下、研究を進めていくことが求められます。

 同様に、英文誌・和文誌への投稿の際にも、上記に加えて投稿規定における倫理面への十分な理解と原稿への記載をお願いします。

 年次大会の発表においても、上記の倫理的配慮のもとに研究が実施されることをお願いします。また、大会発表時、利益相反の有無を和文誌投稿規程(5.利益相反)に従い明記してください。

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 関連リンク
令和三年・文部科学省・厚生労働省・経済産業省・告示第一号
経済産業省「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」

英文誌出版社(BMC)倫理規定

和文誌投稿規定

 

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