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会長挨拶

2017年5月8日更新

日本生理人類学会会長 安河内 朗

Dr Yasukouchi 

 

1978年に生理人類学懇話会が発足して来年で40周年を迎えます。この間、懇話会は1983年に研究会となり、1987年には学会化されました。生理人類学では、ホモ・サピエンスの出現以来、環境への適応によって築かれた生物学的特徴を遡求しつつ現代に生きる私たちを科学し、現在および未来の生活環境、ひいては地球環境を視野にいれた改善や維持に貢献することを目的としています。 人類を科学するには、あらゆる分野の専門家が総がかりで取り組まねばなりません。そのうえで生理人類学は、環境適応の観点からヒトの生物学的特徴を明らかにする基礎研究に注力しつつ、ヒトが人として生活する環境との関係性にもおよび、そこから具体的な環境改善に貢献するための応用研究を必要とします。
 これらの研究成果は、年に2回の年次大会、不定期に開催される各研究部会、講演会など、また年4回刊行の和文誌やオープンアクセスの英文誌(Journal of PHYSIOLOGICAL ANTHROPOLOGY)にて発表されています。
さらに2年に1回開催される国際生理人類学会議では、世界の生理人類学者がヒトおよび人類集団の環境適応能について、さまざまな観点から発表しています。2017年は、13回目の会議を英国のLoughborough大学で迎えます。
英文誌は、2012年からオープンアクセスジャーナルとしてBioMed Central(現在はBMC, Springer Nature)から出版されています。2013年(単年)と2015年(5年間)には科学研究費補助金の、オープンアクセスジャーナルを支援する国際情報発信強化助成Bが採択されました。これによりアジアへの生理人類学の普及活動を展開しています。2016年のマレーシア、韓国に続き、2017年にはタイ(5月)とインドネシア(11月)でジョイントシンポジウムが開催されます。
このようなさまざまな研究者との交流は、生理人類学が目指すゴールに少しでも近づくために非常に重要なイベントになっています。学会組織として欧米やアジアの関連する学会や大学と交流の機会を設けることで、それぞれの視野が及ばないところを広げつつ学術的成長を続けることができます。実験室実験による研究成果をいかにしてフィールドで検証するか、あるいは個人と集団のそれぞれのレベルの評価法をどのように構築するか、などまだ多くの課題が残されています。これらも含めて生理人類学のキーワード(環境適応能・生理的多型性・全身的協関・機能的潜在性・テクノアダプタビリティ)には多くの課題が内包されています。新たな視点も入れながら、多様な分野の研究者と多くの議論を通して生理人類学の学問体系の成熟をめざしていく必要があります。さまざまな専門分野で構成される学会員の皆さまとともにゴールに向かって参りましょう。どうぞご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

                     (2017年5月7日自宅にて)

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